スズキ

シーバス(スズキ)ってどんな魚?

スズキは、学名Lateolabrax japonicusと言います。特徴は、DX11〜XVl、12〜15;Alll、6〜1O;P14〜18で主鯉蓋骨には2萩あり前鯉蓋骨には多くの辣があります。内湾性が強く、東京湾や大阪湾それに伊勢湾や別府湾に多く生息します。学名japonicusと付くくらいで、日本に最も多く北海道の南部から鹿児島県に至る迄ほぼ日本全土に生息しています。その為、ソルトウォータールアーの対象魚としても大変人気があり、ルアーマンからは(シーバス)の名称で親しまれています。又、代表的な出世魚で成長と共に名前が変わり関東では、セイゴ→フッコ→スズキ、関西では、セイゴ→ハネ→スズキと呼び名が変わります。産卵は毎年12〜翌1月頃に、湾入口付近の水深50〜80m位の所でおこなわれると言われています。艀化した稚魚は、春には沿岸に接岸し、その夏には6〜10cm位に成長します。その頃に、純淡水域に入るスズキもあり、秋には20cm近くにも成長します。冬になると、一時的に深場へと移動し翌春には、再び浅場へと戻って来ます。この様な季節毎の移動を繰返しながら、約3年で成魚となります。スズキは、環境に対する適応性に優れ、汚染の進んだ湾奥部や運河にも生息しているのと、サケ類と同じく、海水と淡水を行きき出来る体の機能も備えています。又、この魚程個体差のある魚も少なく、体形、体色や生息場所などによって、まるで別種では?と思うくらいの違いが見られます。食性は、グルメな方で小魚の他にエビやカニ等の甲殻類、それにゴカイの仲間など生きたものなら何でも食べている様です。よくスズキは、フィッシュイーターと言われますが、それは一時的なもので小魚よりもゴカイ類や甲殻類などを食べている時期の方が長く、この事からするとスズキは1級のフィッシュイーターとは言えません。スズキにもいくつかのタイプがあり、その地域によって特徴を持ったスズキが存在しています。例えば、東京湾や大阪湾の湾内に生息しているスズキは、個体数が多く、又タグの調査によってほぼこのタイプは、一生を湾内で過ごすと言う事が明らかになっています。それと、外洋に面した河川に入るスズキは湾内に生息するスズキに比べて、個体数は少ないが大型化し、又水深60m位のボトムからタイ釣りの外道として釣られて来る個体もあります。同じ時期に、河口から10Kmも上流に遡るスズキもいます。これらは明らかに同じスズキにも、幾つかのタイプがあると言う証拠と言えるでしょう。しかし、性質的には共通点があり、例えば口に針が掛かると殆どが(エラ洗い)と言う行動ををおこすのと、明るい場所は好まない様です。夜行性もしくは、半夜行性で薄暗い時に活発に活動する為、狙うアングラーも夜行性に近い人が多いのでは?

大型のスズキはいつ頃、何処で釣れるのか?

スズキの(Lateolabrax japonicus)には、幾つかのタイプがある事は既に説明した通りで、外海に面した河川に入るスズキは、数は少ないが大型に成長する。それでは、ランカーシーバス(大きなスズキ)とは、どれくらいの大きさを言うのかと言うとはっきり言って、何cm以上と言うものでは無く又、地域的なものがあるので一概には言えないがJGFAのスペシャルクラブに(10ポンドシーバスクラブ)と言うのがあり、1Oポンド(4.5kg)以上のスズキ又はヒラスズキを釣ったアングラーを、1Oポンドシーバスクラブに認定しています。スズキの場合、10ポンドと言うと個体差はあるものの、およそ85cm以上なければ1Oポンドには達しません。とすると、80cmのスズキでは大きい方とは言えない訳で実際にルアーで釣られた事のあるスズキの最大は、私の知っている限りでは126cmで12kgもありました。この様な1mを超えるスズキの数は極めて少なく、シーバスを専門に狙っているアングラーでも釣った事の無い人の方が多い様で、憧れの(メーターオーバー)と迄言われています。しかし、メーターオーバーとは行かないにしても、10ポンドを超えるシーバスであればはっきり言って、狙って釣れるサイズなのです。
それでは、ランカーシーバスを釣るには何処へ行けば良いかと言う事になりますが、確率から言うと外海に面した大きい河川や同じく外海に面した大きな漁港、又は地磯が最も確率が高いポイントと言えます。その他にも、河川近くのサーフや潮当りの強い沖の一文字等も狙い目です。
時期的には、春先から5月位迄と秋から初冬にかけてが最も釣れる時期とされていますが、これには地域的な差がある様で、必ずしもそうとは限りません。大型のスズキは、その地域ごとによって独自の生態行動を持っている為なのです。大切な事は、その場所に及ぼす自然条件を把握し、ランカーシーバスの行動パターンを読む事です。そうすれば、ある程度絞り込む事が出来る訳で、後はアングラーの忍耐力と、どれくらい通い続けるかと言う事でしょう。ランカーシーバスの少ない湾奥部に通っていても巡り合う確率は少なく、そう言う意味ではベイエリアの釣りは、数は釣れるがランカーシーバスの釣れる確率の低いスポットと言えるでしょう。

シーバス(スズキ)のタックルは?

一言にスズキ用のタックルと言っても、狙う場所やサイズによってタツクルは大きく変わって来ます。場所的に大きく分けて、遠浅のサーフや磯等の様に遠投を必要とする場所と河川の中や防波堤などから狙う場合、それにベイエリア等のスポットを狙う場合などによってタックルは、それぞれ異なります。先ず、遠投を必要とするサーフや足場の高い磯では11フィート以上のロッドが必要ですが、河川内の防波堤等から狙う時は9〜11フィート位が使い易く、又ベイエリア等に多い係留船の際や橋脚などを狙う場合は、7〜8フィートもあれば良いでしょう。シーバス用として市販されているロツドには、必ず適合ラインの太さあるいは強さ、それに使用出来るルアーのウェイトが表示されているので、ルアーやラインを購入する際に目安となります。しかし、最近はハイテクラインを用いるアングラーも多く、ロッドに表示されている強度で選ぶとなれば、かなり細い?ハイテクラインと言う事になりますので、必ずしも表示の範囲内とは限りません。使用するルアーもそれぞれの場所や魚の大きさによって異なりますが、時には捕食しているベイトフィッシュのサイズに合わせなければならない事もあります。よく「マッチ ザ・ベイト」と言われますが、捕食しているベイト(小魚)のサイズや形状にルアーを合わせれぱヒット率が、一段と上がります。これは、食い慣れているエサ程警戒心が無く安心して食いつく訳で、ベイトとルアーは密接な関係に有ると言えます。又、ルアーの色に拘るアングラーも多く、市販されているルアーの色を見てもバリェーションが多く、選ぶのに困るくらいあります。最も定番と言われているカラーは、レッドヘッド・パール系・イワシカラー・赤金等がありますが、必ずしもこの色でなければと言う色は有りません。あえて選ぶとすれば、濁った時や夜間はレッドヘッドや・パールホワイト等のアトラクター系を、日中や水のクリアーな時はイワシカラー等のナチュラル系の色が良いかもしれません。スズキの場合ルアーについて大切な事は、サイズとシルエット(形状)それにアクション(動き)が第1で、カラーについては、この次と言えるでしょう。

シーバス(スズキ)の狙い方?

シーバスにも幾つかのタイプがある事は既に知られていますが、当然タイプによって狙い方も異なります。まず、大型のシーバスに狙いを絞るならば、湾奥部(ベイエリア)は外した方が良いでしょう。と、なるとランカーサイズの確率の高い場所を選ばなくてなりません。スズキに関しては、大きく分けて3つのランカースポットがあります。1つは潮当りの強い磯又は、沖磯もう一つは河川に入って来るタイプ。もう1つは、外海に面した沿岸の砂浜(サーフ)に沿って回遊するシーバスです。過去の実績から見ても、湾奥部(ベイエリア)で1mを超えるシーバスが釣れたと言うのは極稀で、1mを超えるシーバスの殆どが外海に面した磯や防波堤若しくは、河口に集中しています。そこで、磯からランカーシーバスを狙うとなれば、先ずその磯に及ぼす白然条件を把握しなければなりません。スズキもヒラスズキと同じで、小波があって磯際にサラシが出来るくらいの時が良い様です。それともう1つ大切な条件は、複雑な地形(変化に富んだ)である事でベイトフィッシュが寄り易いと言う事です。磯から狙う場合は安全面から言っても、夜間の釣は避けた方が良いでしょう。条件さえ合えば、日中でも十分狙う事が出来ます。狙うスポットとしては、ヒラスズキと同じでサラシを狙いますがスズキの場合、ヒラスズキに比べると幾分サラシから離れていてもバイトして来ます。又、岸から離れた沖目でボイルが起こる事もよくあります。使うルアーも、トップウォータープラグから順にフローティング.シンキングと使い分けますが、沖目を狙う場合はキャスティング用に設計されたメタルジグも使います。河口で狙う場合は、ヒラスズキと同じで基本的に真水と海水の混ざる所が狙い目ですが、スズキはヒラスズキに比べるとかなり上流域迄遡ってきます。その為、狙うポイントも多く河川内にある橋脚やテトラポット・堰堤等、変化のある場所を狙います。又、河口付近では潮の干満に影響されるボイントも多く、潮見表等で事前に調べておく必要があります。条件としては、ヒラスズキと同じで雨後の後の増水時で濁りが入り、上流からベイトフィッシュが流れて来る様な時が狙い目となりますが、大雨で濁り過ぎた時や工事等の影響で濁った時は、良い条件とは言えません。サーフから狙う場合も同じで、少し波気があり波打際に濁りが入っている時が条件的には良いと言えますが、河口がサーフ(砂浜)になっている場所も多く、河川から流れ出る真水がサーフに及ぼす影響も見逃せません。常に、天候と干満による潮の動きを監察する事が大切です。足場の良い場所では、夜間に狙うのも効果的で日中よりも活性が上がり警戒心も薄れる為、狙い易いと言えます。しかし、安全には十分な注意が必要です。決して無理せず、装備は万全にしておきましょう。それに、一番大切な事はランカーシーバスをゲットしようと思うのであれば、パターンにはまった小型の数釣りはやめて忍耐とリスクを恐れないランカーハンターになりきる事です。

シーバスに関するスーパーべ一シツク!は近日公開予定の最強のシーバスゲームを参照してください(ただいま工事中)

スズキの生態に関するスーパーベーシックは、「シーバステクニカルノート」「シーバステクニカルノート2」(岳洋社)にも一部著筆しています。




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