探検釣行記
長崎県壱岐 国内編


芦辺町左京鼻

大島のポイント

86センチ6キロのヒラスズキ


玄界灘は、昔から波が高い事で知られています。その玄界灘のど真ん中にあるのが壱岐島で、対馬暖流がまともにぶつかる為、一年を通じて比較的水温が高いのが、特徴です。壱岐は、さほど大きな島ではありませんが、移動には車が必要です。又、島の周りは岩場が多く、ヒラスズキのポイントだらけと言えます。私が初めて壱岐を訪れたのは、1986年でたまたま壱岐の郷ノ浦に知り合いが居て、「スズキ釣りに来ないか?」と言う事で、通いだしたのが始まりです。それ以降、何十回と壱岐へ渡ったか忘れてしまいましたが、行けば行く程発見のある島だと思います。その一つには、島の周りが変化に飛んだ複雑な地形である事、大陸から吹いて来る風が及ぼす自然条件は、アングラーにとってかなり手強い条件と言えます。


大島の磯にて

プロポーションのいい壱岐のヒラ
スズキ

小牧崎のポイン


例えば、紀伊半島の地磯では波高が2〜2.5メートル位がヒラスズキ狙いには良い波の高さ(ポイントによって違う事もある)と言えますが、同じ2メートルの波高でも玄界灘の波は、波形(三角波)と波長(波の押寄せるサイクル)が違う為、危なくて磯に立つ事すら出来ない場合もあります。それに、大陸から吹く季節風が急激な水温低下を招いたりする為、余程通い慣れないと、良い結果は出ません。この島程、条件の読み方が難しい島も少ないと思います。しかし、本州と違うのは、小さな島であるが故に全く無風でない限り、必ずサラシの出来る場所があると言う事です。地形的には小さい半島が多く潮当りと風当りが良い為、どの半島もヒラスズキのポイントと言えますが、中には同じポイントでヒラスズキとマルスズキが釣れる様なポイントもあります。私の場合は、壱岐へ渡る前に必ず調べておく事があります。当たり前の事かも知れませんが、先ず気圧配置と潮位、それに日出時刻は必ず調べておきます。そして、25,000分の1の地形図を見て予め入るポイントを絞る訳ですが、玄界灘は気象条件が目まぐるしく変わる場所で、1日の内に何回も風向きが変わる事も知っておいた方が良いと思います。又、壱岐の周辺は小さな離れ小島があり、郷ノ浦港から連絡船が出ています。時期的には、南西の風が吹く3〜5月頃がよく、長崎鼻・打釣崎・佐田岬等が私の好きなポイントで、中でも打釣崎では過去に86センチを頭に30本以上のヒラスズキを釣った事があります。「シーバスゲームのすべて」週刊釣りサンデーのビデオの中で、私がヒラスズキとマルスズキを同じ場所で釣っているシーンがありますが、そのポイントも打釣岬です。その他にも北の方では、赤瀬崎や高瀬崎と言った有名なポイントがあります。西側では、左京鼻やつづら岬と言ったポイントがあり、いづれも実績のあるポイントです。風の無い日は、連絡船を使って離れ小島に渡るのも良いと思います。(波のある日は、連絡船が欠航する)小さな離れ小島は風が無くても、潮流と地形の関係で、サラシが出来る事も多く、実を言うと「シーバステクニカルノート」丘洋社の取材で壱岐を訪れた時も、低気圧の為波が高く丘洋社 社長の松井さんと相談した結果、渡ったのが壱岐大島で86センチを頭に4本のヒラスズキと3枚のクロダイをGETし、何んとか取材になった事がありました。後に、シーバステクニカルノートを買った人からよく「あの場所は壱岐の何処ですか?」と聞かれましたが、表紙になっているヒラスズキは壱岐大島の西側にある珊瑚の崎と言うポイントです。(秘密にしていた訳ではありません。笑)その他にも、ノマセ釣りで有名な黒島や平島もヒラスズキの狙えるポイントです。壱岐への交通は、フェリーか福岡空港から飛行機で行くのが便利で、宿泊も郷ノ浦の町にあります。レンタカーを借りる場合は、郷ノ浦港の直ぐ近くにありますが予約をしておいた方が良いと思います。又、壱岐でのお薦めは、何と言っても玄界灘で捕れる海産物で、その旨さと安さは壱岐ならではと思います。中でも郷ノ浦港近くにある食堂のウニ丼は、最強で丼の中層に生ウニが挿んであり、更に表層にはご飯が見えないくらい生ウニが盛り付けてあります。(多分、ご飯より生ウニの量の方が多い)それに、ボイルしたウチワエビや生ウニを塗って焼くアワビの残酷焼きなどと言うものもありますが、極めつけは、1杯100円のアラカブの吸い物で、アラカブ(カサゴ)が丸々一匹入って、たったの100円とは・・・激安。それに天然温泉もあり、家族旅行にも良い島と言えます。特に、所帯持ちのルアーマンにはお薦めです。何故かと言うと、家族旅行を装って、ヒラスズキ釣りに壱岐へ渡ると言う作戦があります。単独で壱岐へヒラスズキを釣りに行くとなると、嫁さんの許しが出ないルアーマンも温泉に入って旨いものを食べに行こうと言えば、意外に簡単に許可が下りるものです。私も今度、壱岐へ行く時は、この作戦を使おうと思っています。


よく釣れるチヌ

ミノーにヒットしたチヌ



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