探検釣行記
韓国 
安東湖

韓国(インチョン空港) IGFAKのオフィス(ソウル市内) トーナメントの説明(一日目)

 朝鮮半島に<ソガリ>という魚がいる事を知ったのは16歳の時、家業が印鑑造業を営んでおり、印章彫刻の職人さんに韓国人の人がいて、その人から韓国では、ソガリは、食用として珍重されていて、高級食材にも使われている事を聞いていました。しかし、その当時(1974年頃)は、ようやく関西でも兵庫県の東条湖でブラックバスが釣れ出した頃で、韓国にソガリを釣りに行く人等、ほとんどいませんでした。けれども韓国を代表するゲームフィッシュと言う事でいつかは釣りたい・・・・と思っていました。初めてソガリを見たのは、滋賀県の大津にある琵琶湖文化館の淡水水族館で、コウライケツギョとして展示されていました。どう見ても淡水魚には見えないシルエットと、べっ甲色の斑紋のあるこの魚に少々興味を持ったのでした。それから30年余りたった2005年4月、大阪で開かれたJGFAの理事会で、日韓親善の淡水魚タグ&リリース大会が近々開かれる事を聞きました。韓国にもIGFAK(インターナショナルゲームフィッシュアソシエイションコーリア)と言うスポーツフィッシングの団体があり、そのIGFAKが韓国の内陸部にある安東湖(アンドン湖)で日韓親善の淡水魚調査の為のタグ&リリーストーナメントを行うとの事でした。トーナメントの対象魚には、ブラックバスの他に、ブルーギル、ソガリ、中国ソガリ等があり、もしかしてソガリを釣るチャンスと思い、参加してみる事になったのです。関西空港から2時間余りで、韓国のインチョン空港へ到着、そこで東京からの参加のメンバーと合流し、とりあえずは、ソウル市内にある、IGFAKの事務局を表敬訪問した後、リムジンバスで約4時間かけて目的地、安東市に入りました。翌日は、早朝から、再びバスに乗り込み、30分程走って、安東湖に到着。そこで、地元KSAの代表から、今大会のルールとレギュレーションについて説明を受けました。ところが説明によると(ハングル語の通訳の人の話)、今の安東湖は、ラージマウスバス(ブラックバス)がほとんどで、ソガリは、めったに釣れないとの事。この話を聞いたとたんメッチャブルーになりました。何もブラックバスを釣るのに韓国まで来なくても関西には、琵琶湖も池原ダムもあるのに・・・・まあ日韓親善が目的という事で、次の機会にとあきらめました。そして抽選によってこの日のパートナーがきまりました。

減水時の安東湖 グッドコンディションのバス! はじめてのソガリ!(30センチ)


 AM7:00、各ボートは、いっせいにポイント目指して、走り出しました。久々のバストーナメントでしたが、雰囲気は、まるで兵庫県の東条湖と言う感じでした。思い出せば私もかつては、バストーナメンターとして、数々のトーナメントに参戦した経験があり、なんとなく懐かしく感じていました。しかし、今回は、ソガリを釣る為のタックルしか持ち合わせていなかったのと6ポンドラインでのバストーナメントは少々キツイ感じがしました。けれどもパートナーが良かったのか安東湖がよく釣れる湖だったのか解りませんが、クリークを周るごとにグッドサイズのバスが次々と釣れました。丁度、この頃から私もトーナメンターの感じが戻ってきた様な感じで、昼過ぎには、パートナーを軽く上回ってしまいました。しかし、よく考えると、私の場合、韓国へ来た目的は、バスではなく、ソガリを釣る為で、出来る事ならソガリ狙いに変更してもらいたかったのですが、パートナーに上手く言葉が通じないのと、たぶんパートナーは、バスがよく釣れるので、これで私が満足していると思ったようです。結局トーナメント初日は、バスがだけで、目的のソガリを釣る事は出来ませんでした。ところがこの日、他のボートでは、ガイドがソガリを釣ったとの事。そこで翌日はソガリオンリーと心に決めたのでした。この日の夜に開かれた親善のパーティーでパートナーに明日は、ソガリオンリーにしたいと通訳の人を通じて、話してもらいました。パートナーは、かなり難しい顔をしていましたが、努力してみましょうとの返事。

二匹目のソガリ サスペンドミノーにヒット! 二匹目のソガリ40センチクラス


そして、2日目の朝を迎えました。スタートして約20分程走ったクリークの入り口でパートナーが指を指し、「ソガリエリア」と言うのでさっそく小型のミノーをキャスト。すると岩陰から何やら見慣れない魚がルアーを追って来るのが見えました。もしかして、ソガリ?そこでワンサイズ小さいミノーに交換し、ゆっくりと岩陰をトレースした時、ついにヒット!30センチクラスの小型のソガリだったのですが、初めて釣ったソガリに大変満足してしまいました。やはり思った通りで、ソガリも日本にいるオヤニラミと同じで、ストラクチャーにテリトリーを持つタイプの魚である事が解ったような気がしました。そしてポイントを変えた2投目、またもヒットと思いきや何だか軽々しい引き味。なんと釣れたのは琵琶湖名物のケタバス。こんな所にまで来てまさかケタバスを釣るとは・・・・ケタバスは、琵琶湖の特産種と聞いていたのに・・・・続いて、今度は、グッドサイズのブルーギル。まあこれくらいは居てもおかしくない。そして、クリークを出て、次のポイントへ着いての一投目。今度は、少し重量感のあるファイト。4ポンドラインを使っている為、慎重にやり取りし、今度は、40センチクラスのソガリをゲット!パートナーも大変うれしそうでした。後から聞いていた話だと、ソガリが釣りたいと言う私の為に前日にポイントを調べ、情報を聞いておいてくれたそうです。パートナーに感謝ってところです。2日目は、2匹のソガリとブルーギル、ケタバス、ブラックバスと4種類の魚をゲット。結局、2日間のトーナメントで、ブラックバスのポイントにソガリのポイントを追加して、総合で私が優勝してしまいました。オマケに賞金までいただき、何とか韓国まで来た目的を果たせました。もちろん賞金は、全額タグ&リリース基金に寄付させていただきました。

なぜかケタバス!? 初日目のパートナー・Leeさんと・・・ 韓国のトーナメンターと日本からの参加者



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