久米島釣行記

2002年10月21日

神谷 一之

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 海のルアーフィッシングを始めてはや10年。 シーバス(ヒラスズキをメインに)、メジロ、その他ショアからの釣りに夢中になっていました。 今回、このレポートを書く前に少しだけそのいきさつを報告します。 以前からテレビで青森県大間のクロマグロを漁師が手釣りで格闘している姿を見て、凄いなあと思うのと同時に釣ってみたいと考えていました。しかし、そのころはまだ大型回遊魚に対応できるタックルが充実してなく、ただ釣りが好きな一個人ではなすすべもありません。クロマグロが釣りたいと思う気持ちが消えかけた頃、メーカー所属のフィールドテスターや、ルアーフィッシングの先輩諸氏のたゆまない努力のおかげで自分が想い描いていた釣りの第一歩が踏み出せました。今回はその第一歩をレポートします。

家族旅行なのですが
沖縄で・・・
4月の沖縄



 10月21日から23日にキハダを狙い久米島に行く予定を経てたのは4月の家族旅行で沖縄から帰ってきてすぐのことでした。 2001年秋、行きつけのショップの常連さんとの話のなかでキハダの話題が出ました。以前から7月頃に串本周辺でもキハダが釣れてることは知っていましたが、久米島では30〜50キロクラスが釣り上げられてることを聞き、2月に沖縄へ行く予定を立てていたのでこのチャンスを逃す手はないと思い、タックルの準備を始めました。しかし、2月の中旬に体調を崩してしまい、4月に延期となり、その時の釣果は4〜10キロのキハダを釣ることができました。しかし、もっとデカいヤツに挑戦したいと思い、これが久米島行きへのきっかけになりました。半年後の久米島への釣行にもかかわらず、船の予約から宿泊先までさっさと済ませてしまい、タックルの見直しをしました。ジギングのタックルは充分揃っていたのですが、GTもできることを考えてキャスティングタックルをどうするか迷っていたところ、ショップで見つけた1本のロッドに一目惚れしてしまい、即決で購入しました。そのロッドは、フィッシャーマンMONSTER・CC72GTです。キャストしやすくバットパワーも文句なし、GTやキハダはもちろんクロマグロにも対応してくれそうなロッドです。 後は一番重要なラインシステム、これが特に悩みました。PEラインにストレスを与えることなくリーダーと結束でき、キャスティング時のガイドとの干渉を最小限に抑えるシステムは自分の知る限りでは三つ編み+フィッシャーマンノットが最良だと思い、今回はすべてこのシステムでいくことに決めました。 あれこれしているうちに半年もあっという間に過ぎてしまい・…。
 10月21日、とうとうやってきました、久米島へ。空港を降りると、くに丸のオヤジさんが出迎えてくれました。天気はあまり良くなく、波高3メートルほど、少し不安になっていたら「エサ釣りはするのか?」と聞かれ、「はいっ!」と即答。なんでやろ?と思う間もなくその理由をオヤジさんが教えてくれた。前日、出船した連中がルアーだけで約3キロのメバチ1本だけだったそうで、大型のキハダはルアーには全く反応しなく、せっかく高いお金を出して久米島まで来たのだからどんな釣り方でも楽しんで帰って行って欲しいとのこと。エサ釣りをするなら必ず釣らせてやると言われ、船頭の自信に嬉しくなってきました。 この日はなんとか出船できるようでホテルに着きすぐタックルの準傭をして港へ。
 初日は3番パヤオヘ行き、カツオの入れ食いを楽しみ、キハダは全く反応なし。その後は、前日から遅くまで支度をしていたから睡眠不足で、海の状態は波が高く船酔いになってしまい1日目は終了。早く寝て充分睡眠を取り明日は最高の状態で釣りをするよう早めに就寝。

久米島でのファイト



 2日目、6時に起床。しっかり睡眠を取り、気合が入りヤル気満々で出航。7番パヤオヘ。1時間後パヤオに着いて驚いたことはカツオの大ナブラが出ていて、オヤジさん曰く、この時期には珍しいとのこと。これも地球温暖化に関係あるのかなあと感傷的になってしまう。自分一人だけでは何もできないけどそれでも何かしていかなきゃ変わらない気がして。 気持を釣りへと切り替え、ジギング&キャスティング。 キハダを狙うべくジグを落とすものの表層まできてカツオがヒット。ロングジグや大型のジグに変えてもやはりカツオ。 キャスティングにおいては当然のようにカツオばかり。もうお手上げです。オヤジさんにお願いして、久米島独特のパラシュート仕掛けを借り、フィッシャーマンロッドでエサ釣り。 おいおい、使い方違うんじゃないか? 早速ムロアジを付けて水深120mへ。じっと待ってるのも退屈なので隣でジグをシャクり続けると、ものの5分も経たないうちにエサヘ食らいつくキハダの反応が。 約1時間かかり上がってきたキハダは30キロオーバー。上げるまでの時間がかかり過ぎかな?と思ったのは事実ですがその間にいろんな事が勉強できました。大型回遊魚を狙うためのラインシステムの組み方、しっかりと結束されている自信と確信。 それにも少し課題が出てきました。三つ編みはしっかり組まれていないと1本のラインに2本のラインがただ巻いてあるだけのものになってしまうこと。実際、自分の組んだ三つ編みはいびつになっていました。これがどういうことなのか、一目瞭然です。これについては次回の久米島釣行までに考えておきたいと思います。 次にキハダの強烈な引きにどう対応するか、これは何度もやってみてわかったことですが、頭を自分の方向へ向けておけぱたいしたことはないと分かりました。事実、2回目のエサの投入で50キロクラス?のキハダがヒットして船縁まで寄せてくるまでに30分もかからなかったからです。しかし、それは惜しくも口切れでバラしてしまいました。2日目はそこで終了。
 3日目は波が4メートルになってしまい中止。漁師でも海に出ないとのこと。 残念でしたが今回の釣行でたくさんの収穫があったことはこれからの釣りにおいてたいへんよい財産になりました。未知の世界に一歩足を踏み込んでまた釣りの楽しさがひとつわかった久米島キハダ釣行一人旅でした。 次回は6月に行く予定です。オヤジさん曰く、ジグでもポッパーでも大型が釣れるそうです。

キハダをゲット


 



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