高校生の西表島一ヶ月
スプラッシュジュニア高校二年生の末吉です。夏休み一ヶ月、西表島で居候をしてきました。
事の始まりは6月に松浦代表の紹介で西表島に行き、その自然の素晴らしさに感動しました。そして、その時にマリンボックスのマスター宮城さんに「夏休み一ヶ月居候はどうだい?」と言われ、家に帰ってから親と代表に相談して居候決定!
一応釣り修行と自然全般の事を教わると言う事なので、自分の中ではかなり嬉しい部分と緊張している部分がありました。「足手まといにならないだろうか?」「途中で逃げ出さないだろうか?」と不安な点も多々ありましたが、気がついたらまた西表島の地に立っていました。
早速一ヶ月お世話になるマリンボックスの皆さんに挨拶をして、次の日からジャングルコースの手伝いに入る事になりました。初めての手伝いなので、当然の事ながら何をしたら良いのかわからず、朝起きたらマスターやガイドの米澤(米)さん、井内さん、に言われるままにお茶を水筒に入れ、パドルやライフジャケットを車に積み込みいざ出発!お客さんを港まで向かいに行きカナディアンカヌーでマングローブの水路を40分ぐらい漕ぐと目的地のヒナイサーラと言う沖縄県一大きな滝が見えてきます。カヌーを置きそこからまたジャングルを30分ぐらい登ると到着、高さ約55mのヒナイサーラを眺めながら、飯を食う。最高です。(写真を撮り忘れました。すみません)
そうこうしている内に、あっと言う間に一週間ほど経っていました。
マングローブフィッシング編
そして僕の勝手な偏見ですが、西表島の釣りを語る上で絶対必要なのが、「マングローブフィッシング」です。
そもそもマングローブ呼ぶのは、熱帯地方の河口付近に生育し、干潮時には外気にさらされ、満潮時には海水に浸る。このような特異な自然環境の中で、そのような場所に限って発達する植物群をマングローブと呼びます。
基本的に西表島の、マングローブを構成しているのは、「ヒルギ科」「ハマザクロ科」「シクンシ科」「クマツヅラ科」「ヤシ科」などが知られています。そして特にマングローブフィッシングで多く狙うのはヒルギ科の植物の周りです。西表島でヒルギ科の植物と呼ぶのは、「ヤエヤマヒルギ」「オヒルギ」「メヒルギ」などです。基本的に河口部ではヤエヤマヒルギやメヒルギが群生していて、川の上流部になればオヒルギが群生しています。
そして、やっと魚釣りの説明になるのですが、まず西表島のマングローブに生息している魚はさまざまです。マングローブジャック(ゴマフエダイ)、ナンヨウチヌ、メッキ(ロウニンアジ、カスミアジ、ギンガメアジの幼魚)、コトヒキ、バラクーダ(オニカマス)、パシフィックターポン(アメリカのフロリダキーズやコスタリカなどに生息する、巨大化するアトランティックターポンとは違い、最大でも80cm〜1m、アベレージサイズで約50cmの小型のターポン)など、まだまだ書ききれないほどの魚達が生息しています。そして、それらをルアーフィッシングで釣って行きます。
まず河口付近の狙い方から説明します。当然の事ながら河口部は川幅も広いです。サイドには先述したようにメヒルギが群生しています。干潮時には、メヒルギの根がすべて見えています。そのような時には魚がマングローブの外側に出ているので比較的釣りやすいです。しかし問題は満潮時、マングローブの根が見えなくなるくらい海水に浸かります。そのような場合は魚がマングローブの中に入るので、コンスタントに魚を釣るには、マングローブの根元やその奥にスキッピング(水面を跳ねさせてルアーをキャストする事)で通す様な高度なキャスティング能力が要求されます。(それが楽しい)
そして上流部に上がって行くのですが、川幅が狭くなるだけで基本的に狙い方は変わりません。相違点と言えばメヒルギがオヒルギに変わるくらいなのですが、オヒルギの根元から約50cmほど外側に出た所で場所によりますが、チャンネルドロップ(落ち込み)になっている事が多く、満潮の場合も、特に大きな魚はマングローブの根元に入らずに、その落ち込みでベイト(餌)が通るのを待ち伏せしている事があるので要注意をしたほうが良いでしょう。
タックルは5ft〜7ftのバスロッドに、スピニングリール、ベイトリールどちらでも構いません。僕の場合はスピニングタックルに、PEライン3号+リーダー、ナイロン20ld(ダブルラインは組みません)ベイトタックルはナイロン20ld、直結です。ルアーはトップ、ミノーが主体です。キャストの操作性も考慮して、サイズは7cm前後が良いでしょう。フックは太軸に交換する事をお勧めします。
最後にお願いなのですが、環境保護の為、ソフトルアーはできる限り、使用をしないようにお願いします。
一ヶ月を振り返って
あっと言う間に一ヶ月が経って行きました。上に書いたようにフィッシングガイド見習(魚を釣らせた時の喜びは格別!)をしたり、マギーガーラディーパー(マリンボックスの誇る、400馬力の大型艇)やマギーガーラ7(90馬力×2、の中型艇)のデッキハンド(水中パラシュートを張ったり、ロープを捕ったりする)の傍らケンケン釣り(竿もリールも無く太いケプラー?糸?でダイレクトなのでかなり腕力を使う)でカツオを釣ったり、その後でディープジギング(中古のGTチャーマス(9ftの鬼ジギングロッド)でしゃくってました)をやったり、と行っていました。
しかし、その一方で自分がどれだけ未熟か、鈍重か、非力か自信過剰か、を知ることにもなりました。
そしてあらゆる意味で充実した最高の夏休みとなりました。しかし、目標であったジャイアントトレバリーは7,8回出てくれたのにも関わらず、釣れませんでしたが(また挑みます)、無事最後までやり遂げる事ができました。
そしてこれを読んで西表島に行く参考にしてもらえたり、近所の釣りに応用してもらえたりすると幸いです。